先行き不透明な混沌した時代に、あーとだからできること。六本木ヒルズ・森美術館が15周年を記念して「カタストロフと美術のちから展」を開催する。
東日本大震災やアメリカ同時多発テロ、リーマンショックなど世界各地で絶えず発生するカタストロフ。多くのアーティストがこのような悲劇的な災禍を主題に、惨事を世に知らしめ、後世に語り継ごうと作品を制作している。その私的な視点による記録は、マスメディアの客観性を重んじる記録とは異なり、多勢の正論の影に隠れて見えにくくなったもう1つの事実を私たちに提示する。そこにはまた、社会の矛盾や隠蔽された問題の可視化や意図するものや、個人的な喪失や掉みを表現するものもある。
カタストロフは私たちを絶望に追い込むが、そこから再起しようとする力は想像力を刺激し、創造の契機となることもまた、事実なのでないだろうか。東日本大震災以降、国内外の数多くのアーティストが復興・再生への願いを込めて理想や希望を描き、よりよい社会のために新しいヴィジョンを提示しようと試みている。
戦争やテロ、難民問題や環境破壊など、危機的な問題が山積する今日において、美術が社会を襲う大惨事や個人的悲劇とどのように向き合い、私たちは再生を遂げるためにどのような役割を果たすことができるのか。本展は、負を正に転ずる力学としての「美術のちから」について注目し、その可能性を問いかけている。
The Mori Art Museum will mark its 15th Anniversary with a group exhibition, ‘Catastrophe and the Power of Art’.
The exhibition will look at how art deals with the major catastrophes that strike communities, as well as personal tragedies, and the role art can play in our recovery; contemplating – amid today’s mounting crises of war, terrorism, burgeoning refugee numbers, and destruction of the environment – the dynamic “power of art” to turn negative into positive.
The above flyer uses and image of Yoko Ono’s ‘Add Color Painting (Refugee Boat)’ (2006) that will be on show alongside a role call of international artists you can find out about at the ink below.
‘Catastrophe and the Power of Art’Mori Art Museum October 6th 2018 – January 20th 2019
六本木ヒルズ・森美術館15周年記念展:カタストロフと美術のちから展
会期:2018年10月6日〜2019年1月20日
会場:森美術館(六本木ヒルズ森タワー53階)
時間10:00 – 22:00(最終入館21:30)
料金:一般1,800円 学生(高校・大学生)1,200円 子供600円 シニア1,500円