本展「『光画』と新興写真 モダニズムの日本」は、1930年前後に日本の写真史において盛んとなっていた「新興写真」に注目した展覧会。「新興写真」とはドイツの「新即物主義（ノイエザッハリヒカイト）」やシュルレアリスムなどの影響をうけ、それまでのピクトリアリズム（絵画主義写真）とは異なり、カメラやレンズによる機械性を生かし、写真でしかできないような表現をめざした動向。
『光画』とは1932年から1933年までわずか2年足らずしか発行されなかった写真同人雑誌。主宰者である野島康三、同人であった木村伊兵衛、中山岩太を中心に関西（浪華写真倶楽部、芦屋カメラクラブなど）のアマチュア写真家をも巻き込み、新興写真を牽引してきた。 評論家の伊奈信男が創刊号に掲載した「写真に帰れ」は、日本近代写真史を代表する論文として知られている。
また1930年には雑誌『フォトタイムス』の編集主幹であった木村専一を中心に「新興写真研究会」が結成され、堀野正雄、渡辺義雄などが参加している。わずか３号ではこの研究会の雑誌も発行され、今回はこの二つの雑誌に掲載された写真を中心に、新興写真に影響を与えた海外写真家の作品とその後の写真表現を展観。
日本では戦後の主流となったリアリズム写真表現と相反する部分も多かったために、注目される機会が限られていたものの、さまざまな実験や工夫があり、その後の広告表現やリアリズム写真にも影響を与えている。
『光画』と新興写真 モダニズムの日本
期間：2018年3月6日（火）〜 5月6日（日）
場所：東京都写真美術館
時間：10:00 – 18:00（木・金は20時まで）入館は閉館の30分前まで
料金：一般 700（560）円 | 学生 600（480）円 | 中高生・65歳以上 500（400）円
＊（ ）は20名以上団体料金 ＊小学生以下および都内在住・在学の中学生、障害者手帳をお持ちの方とその介護者は無料 ＊第3水曜日は65歳以上無料
An ongoing exhibition at the Tokyo Photographic Art Museum presents a body of European photography and the movement it inspired within Japan.
Kōga was a coterie magazine that was produced for less than two years from 1932 to 1933. The magazine introduced works by foreign artists, such as John Heartfield, Edward Steichen, Eugène Atget,., while also providing information on the foreign art scene. Printed in an A4 variant size, with the photographic plates reproduced using one-side offset printing, it contained thirty pages of articles and advertisements. It was an extremely extravagant publication but it is believed that its circulation was limited to only about 500 copies and even when it was being produced, very few people came into contact with it. It was responsible for emergence of the ‘Shinkō Shashin’ movement. Although it was of extremely high quality, the gradual rise of social unease and the ever more intrusive effects of the war led to a change in the activities of photographers and the sudden suspension of The publication of Kōga.
Only a few weeks left to take in this body of work that, unlike others, fits well within the wall of TOP.